ロシア紙ルスカヤガゼータで取り上げられた菅首相のニックネーム

モスクワ時間1月9日0時2分に不思議

な記事がルスカヤガゼータに現れました。次の見出しです。

Японский премьер Суга за авторитарность получил прозвище в честь Сталина

「日本の菅首相は、その権威主義から、スターリンにちなんだニックネームをつけられた」

というものです。記事のもとは、毎日新聞で、そのニックネームはスガーリンであるとのこと。知りませんでした。

ルスカヤガゼータの記事の内容は、「菅首相は日本のコンセンサス重視の政治姿勢をとらず、個人で決定してしまうけいこうがあり、幾人かの重要人物が解雇された」と毎日新聞が述べている、というものです。

https://rg.ru/2021/01/09/iaponskij-premer-suga-za-avtoritarnost-poluchil-prozvishche-v-chest-stalina.html

因みに元ネタを当ってみると、毎日電子版の記事

https://mainichi.jp/articles/20201223/k00/00m/010/307000c

に、「菅首相の呼び名、ガースーから「スガーリン」に? 自民議員のぼやきと苦笑のワケ」というものがあり、これは2週間も前に掲載されたものです。

今現在の首相への批判は、スガーリンどころか、顔の見えない、あるいは主張のはっきりしない、棒読みの、という論調が多い気がしますが、この時期にロシアの新聞がこうした記事を取り上げた意味は何なんでしょうか。前回、ロシアの新聞記者の取材能力という点でポジティブな評価をしましたが、メディアによってはやはり3面記事、あるいはそれ以下の記事もあるという訂正をしておきます。

しかしながら、記事上での最後の表現は、

Oтмечает газета Mainichi, появление такого прозвища имеет скорее насмешливый характер, и может служить показателем снижения рейтинга Сугу, ставшего премьером в середине сентября 2020 года, после неожиданной отставки предыдущего главы японского правительства Синдзо Абэ.

となっており、意味は

「毎日紙は、このようなニックネームの出現は非常に嘲笑的な性質を帯びており、阿部晋三前首相が予期せず首相を辞任した2020年9月中旬に首相に就任した、菅首相の評価が低下したことを示しているのかもしれない、と述べている」

となりますから、内容を鵜呑みにしているわけではなく、一新聞社の見方に過ぎない、ともとれる訳です。その意味では、記事を取り上げた意味に疑問はあるものの、事実の伝え方、表現方法としてはそれでも優れたロシア基準を保ったと言っていいかもしれません。

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