当然ですが、一つの出来事をどう理解するかは、その視点をどう置くか、つまりどこから見るかで異なってきます。日本とロシアに関わっている者からすると、一つのニュースも、例えば西側で伝えられる内容と東側で伝えられる内容が全く異なることをよく理解しています。例えば、アメリカ合衆国の大統領に就任したドナルド・トランプですが、日本では1月23日付のネットニュースを見てみると、自動車の輸出問題で「トランプ大統領が日本を名指しで非難」などと割と否定的な見出しが目立っています。
同日付のロシア・タス通信のロシア語のニュースでは、”сподвижник Трампа назвал Мадонну фашистом левогосподвижник” 「トランプの閣僚がマドンナを左翼ファシストと呼んだ。」と言う記事の見出しが見られました。これはマドンナがトランプの大統領就任式に際して行った反トランプ演説に関するもので、どちらかというとトランプよりの記事になっています。
http://tass.ru/mezhdunarodnaya-panorama/3965319
言い換えれば、メディアあるいは国や体制が都合の良い身勝手な情報を伝えたとしても、ネット社会を活用すれば、異なった理解にアプローチできるということですね。世の中をバランスよく見るための一助とはなるでしょう。