私どもJarucoで提供しているビジネスロシア語では、ロシア語初心者の方には一般的なコーパス(コンピュータによる検索が可能になっている言語データベース)から頻出単語を用いて基本語彙としてお教えしますが、ある程度基礎のある方にはその生徒様のロシア語用途にあわせた専門語彙を取り入れて授業を行っております。理由は、私どもの経験上ロシア語の語彙のテキストカバー率が英語に比べて低く、ビジネスにおいて使用するレベルにいたるまで習得するには多くの語彙を記憶せねばならない、と認識しているからです。また専門分野のコーパスと言っても、企業様の産業分野に合わせた最適なものが世の中にそうそうあるわけでもなく、また経済、医学、法律などと言うくくりではまだ一般的過ぎて、コーパスがあったとしてもまたそこから何百、何千の単語および表現を抽出せねばなりません。その作業は、ご依頼主との打ち合わせによりいただく情報を元に、その後私どもが都度用途に合わせた基本語彙集を作成し、授業の中で使用していくという過程を経ます。
日本ロシア語教育研究会誌、ロシア語教育研究 第5号、P61に掲載された佐山豪太氏の論文「特定分野の語彙学習」にはまさにこの点が指摘されています。要旨としては、「ロシア語学習者は通常、大学入学後に学習を開始することになり、英語に比べて語彙数を上げる時間が取れない。一方ロシア語の単語のテキストカバー率は英語に比べて低く、ロシア語の習得には語彙力は重要である。また、経済を例に取ると、専門性による頻出単語は一般の頻出単語と一致点が少ない。よってロシア語学習者に対しては、なるべく早くその専門性、あるいはロシア語環境に合わせた頻出語彙の語彙力を上げる教育が必要である。」とのことでした。
今後ともJarukoでは刻々変化するロシアおよびロシア語圏と日本とのビジネス環境を把握しながら、必要な専門語彙を効率よく授業に取り入れることにより、充実したビジネスロシア語をご提供してまいります。私どもにはロシア語教育法を学び、かつ医師、弁護士、建築家などへのロシア語教育を実施したネイティブのロシア人教師に加え、現在のビジネス環境における各分野の語彙や表現を専門的に管理するスタッフをおいております。そのスタッフはロシアを含む国際ビジネスにおいて、担当者レベルからトップマネージメントまでの実務経験を有し、こうした経験からの語彙選択、表現形式選択を基礎としてご提供するJarukoのビジネスロシア語クラスは、あらゆる日本企業の要望にお答えできる質の高いものと確信しております。