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17世紀のジプン ロシアファッションブログ146 

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出典:https://forma-odezhda.ru/encyclopedia/uniforma-donskih-kazakov-xvii-veka/
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17世紀のジプン ロシアファッションブログ146 

ロシアファッションブログです。前回から15世紀まで歴史をさかのぼりロシアの男性衣装のルパシカとパンツについてのお話まででしたね。今回は、そのルパシカやパンツの上にまとう衣類についてまとめようと思います。

 

ルパシカとパンツの上に着る上衣としてこれらは3種類のカテゴリーに分かれていました。
まず最初の上衣はジプンと呼ばれるものです。
ジプン
17〜19世紀の最も一般的なファッションアイテムはジプンだったと言ってもいいでしょう。農民や貴族に至るまで、ほとんどの場合男性が着用するものでしたが、女性バージョンもありました。
通常男性は3種類のジプンを持ちます。1つは普段着で、ルパシカだけでは涼しく感じる時に家で着るジプンです。もう1つは外出と同時に他の家を訪問したり、自宅にゲストを迎えたりするおしゃれ着です。家用なので薄めのものです。さらに3つ目が外出用で、これは春秋の涼しい時のためのもので外で着ることを意識したジプンです。
こらは、皇帝、貴族階級と農民の両方からジプンと呼ばれていました。ロシアの古い資料のうち、宮廷の仕立ての本の中に、ジプンのシルエットとして腰までの短めのものから、時には膝までの長い丈のものが記録されています。

訪問用、よそ行きジプン
貴族のジプン

 

他に17世紀の終わりまでのジプンの特徴としては、ぴったりと体にフィットしていることと細長い袖があげられ、また襟は無いか、または小さなスタンドのカラーとなっていました。

 

 

コサックのジプン

ドン地方のコサックが着ていたジプンの特徴は色でした。それは普通真っ赤で、しばしば青のような対照的な裏地が縫われています。

 

ジプンの各時代における特徴

ジプンは17世紀前後からから知られています。その名前は、ジャケットを意味するアラビア語に由来すると考えられています。当時のロシアすべての地域で着用されていました。前述のように、自宅用のジプンを着たまま、あるいはルパシカ姿で外出したり、ゲストを迎えたりするのは非礼だと考えられていました。これらの服は現代でいう下着のようなものだったのです。

このジプンはベストの代わりに着用されたと考えられています。寒い季節には、保温のために使用されました。なので内側に毛皮を縫い付けたオプションがありました。当

18世紀以降、このジプンは主にアウターとして着用されるようになり、春秋に着用しました。平日と休日のオプションがあったのは17世紀と変わりありませんが、時が経つにつれて、製品はよりゆったりとしたシルエットの変化していきます。

19世紀の終わりころ、ジプンのはカットは大きく変更されました。そのころは農民の作業服として使われていたため、丈夫な布で作り、寒さ、雪、雨からの保護として、コートの代わりにそれを着用し始めました。

また農民以外でも、ジプンを悪天候時や長旅の際に、メインのコートの用途として着用することが多かったようです。普段使いのジプニックは、通常白または灰色の自家製の布つまり色付けされていない無地素材から縫い付けられ、祝い事用には、通常は黒または青の工場製の品質の良い布が用いられました。

 

 

 

このころジプンはコサックの必須の衣類になっていました。通常は真紅の明るい色の布で縫われていました。そして、コサックの兵士は馬に乗ることを好みましたので、シルエットも、乗馬の際に動きやすい形に変化していました。

 

ジプンにかかわるいくつかの逸話

「ジプン」という言葉はファッションアイテムを意味するという事実に加えて、それは別の意味でも使用されました。戦利品という意味もあったのです。コサックたちは軍事作戦として「ジプンのための作戦」と呼ばれるものを企画しました。これは、高価な服を着た外国人を捕虜とし、身代金または味方の捕虜と交換しました。さらに、「ジプンキャンペーン」と呼ばれるものもあり、これもコサックの軍事作戦であり、その目的は食料を手に入れることでした。。

また「ジプンを手に入れる」というフレーズは、略奪を意味することもありました。「zipunnik」という言葉は、強盗、略奪者を意味することもあったのです。多くの場合、これはドンの村を襲撃し、強盗をなりわいとしたタタール人グループを意味するものでした。

現在のファッションに関しては、ジプンという語は死後であり、時代遅れの言葉です。

いかがでしたでしょうか。今日はここまで、次回はこのジプンの上に着る上衣についてお話を進めていきます。

 

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