ロシアファッションブログです。前回は15世紀のロシアの発明についてお話ししました。今回は16世紀の発明です。
建築におけるココシュニック(Кокошник архитектура)
ここでは頭飾りではない建築上のココシュニックの発明のお話をします。
建築上のココシュニックとは、伝統的なロシア建築にみられる半円形の型どりです。玉ねぎ型ドームの方ではありません。建築のココシュニックの命名は頭のココシュニックから来ています。
または、ザコマラとも言われることがありますが、ココシュニックという以後はより装飾性に重きを置いた言葉です。このココシュニック装飾は、16世紀にロシアの教会建築で使用されはじめ、17世紀にその人気はピークに達しました。
他のヨーロッパの教会には見られないロシア・スラブ独自のものです。
ピラミッド形状の教会の屋根(Шатровая крыша)
ピラミッド形状の教会の屋根は16世紀と17世紀に広く教会に使用されているロシア建築の技法です。
それまでは、ロシアではこうした屋根は存在しませんでした。この屋根の形状のアイデアは、ロシアの北部に由来しています。この形状なら、長い冬の間、木造の建物に雪が積もることはありませんでした。この形状の木製の屋根は、クレムリンの塔を覆うためにも般的な建物のためにも使用されました。
しかし、レンガや石で作られたより尖った屋根は、ロシアの教会建築のユニークな形になっています。
ロシアのそろばん(Счёты)
ロシアのそろばんは、10進数のタイプで、各ワイヤーに10個のビーズが付いたフレームを有しています。
アラビア数字による記数法と計算法が導入されたため、西ヨーロッパでは16世紀にはそろばんが衰退していました。
そして西ヨーロッパで完全に使用されなくなった16世紀末、ロシアではロシア式のそろばんが開発されました。特徴は、ロシアのそろばんが小数点(ルーブル、世界初の10進通貨で説明されています)を持っていたこと。つまり4コペイカが1ルーブリであった時代の改良版であったこと、と単純さ(以前のヨーロッパやアジアのバージョンと比較)により、20世紀後半に電卓が発明されるまで、ロシアではすべての商店が使っていたといっていいほど広く使用されるようになったのです。
実際には紀元前、メソポタミアの時代からそろばん用の器具が見つかっていることから、そろばん自体をロシアの発明とすることは不可能ですが、それをロシア式に改良しそして普及したという意味での独自性はあると思います。
包囲塔
包囲塔は、以前取り上げたグライゴーラッドの発想を発展させた、砲兵を内部に運ぶ包囲タワーです。最初の段階の包囲塔は、1552年にカザンの包囲のためにロシアの軍事技術者イヴァン・グリゴリエヴィッチ・ヴィロドコフによって建設され、10門の大砲と50の小砲を搭載できるほど大規模なものでした。
その後、バッテリータワーはウクライナのコサックによって汎用されるようになります。
いかがでしたでしょうか?そろばんに関しては、一列9珠そしてひし形と言いますか、円錐の底面を合わせた珠の形は日本の発明ですので、これは誇れるものですね。
いかがでしたでしょうか。ロシアの発明には割と武器が多いのに気づきました。やはり隣国も多く、資源のある国ですので、国境を挟んでのいさかいが多いからでしょう。
では次回もロシアの発明は続きます。
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