ロシアファッションブログです。前回からロシアのウドムルト共和国の知られざるお祭りやいしきを特集しています。今回も、ウドムルトの伝統にスポットを当てていきます。
タルサ ヘラ
春の農作業の始まりを祝うお祭りです。まずは教会や家で祈った後、ウドムルトの人々は野原に出て、小さな領域を耕し、地面にテーブルクロスを置きました。彼らは再び祈り、最初の種まきを始めました。穀物と一緒に、卵が畑にささげられ、そのうちの1つはMu-Kylchin(地球の天使)のために埋められ、残りは参列者が食べました。
ルーデ・レジョン
この儀式は家畜への感謝に関連しています。家畜とともにおこなうすべてのお祈りの行動は、家畜を病気や捕食者から守ること、ならびに動物の繁殖力を高めることを目的としていました。
ジャイロン・ビドトン
ジャイロン・ビドトンは、開花期の最も美しい時期の牧草地で開催されます。ウドムルト人の信仰によると、彼らの神ヴォスは6月1日に牧草地のクパラ祈祷寺院を出発し、ピョートルの日(7月12日)に寺院に戻ります。したがって、この期間中、彼らは寺院ではなく自然の中で祈らなければなりません。そして、うっかりした行動で神を怒らせないように、6月1日から7月12日まで、花や草原の草を摘むことはかたく禁じられています。
クアルスル(草の饗宴)
ウドムルトの田舎では、この日から、ターナン(最初の草刈り)が村人総出で、仲良く、和気あいあいと始まります。最高の干し草は、草原の草が開花する直前に刈られたものであると考えられていました。ロシア正教と関連させ、この日、使徒ペテロとパウロの名の下に、教会で乾草の神への奉納が行われます。
ガーバー
ウドムルト人は生活を楽しみ、豊かにするための儀式も有しています。それがこのガーバーです。このお祭りは作物や花の咲く草原で開催されました。若いウドムルトの人々は、輪になって楽しく、そして激しく踊り、強さとスピードを競います。
ヴルチュク
この「Vul Guk」という語は、ウドムルト語で、「最初の収穫の粥」と訳されています。この日、伝統的な野菜と穀物を使ったおかゆ料理を作ります。この新しい季節、ウドムルトの人々は畑から運ばれたトウモロコシと野菜の束を豊穣の神に奉献し、豊かな収穫を祈願します。
ポクロフ(今日のベール)
ウドムルト人は毎年10月14日にこの祝日を祝います。この日までに、人々は家を暖めるための準備をし、畑から穀物を集めてなければなりません。そしてポクロフの日には、若者は家から家へ移動することによって、若い男性は女の子とおしゃべりに興じることができます。収穫の季節が終わっての、人々の求愛の季節が始まるわけです。
シジル・ウオン-秋祭り
毎年恒例のこのお祭りは、11月の終わりから12月の初めに祝われる秋の終わりの祭典です。朝にパンを焼き、それを火の中に投じ、少しのビールとワインもかけます。大人が祈っている間、子供たちはテーブルでパンの出来上がり待ちます。祈りがささげられ。ビールとワインによって少し柔らかくなって変形したパンをスライスし食べるのです。
いかがでしたでしょうか。ウドムルト人の人口は200万人にも満たず、また近代化による古い文化の消失という環境下にあるにもかかわらず、現在でもとても多くの文化的祝祭や儀式が残されていることに驚きました。
こうした背景を有するウドムルトの民族衣装にはどのような魅力があるのでしょうか?ウドムルトの人々のファッション事情を次回のブログで紹介いたします。
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