ロシアの民俗衣装をモチーフとしたウェディングコスチューム
当ブログではロシア伝統の民族衣装のシリーズも、ロシアのウェディングドレスの歴史のシリーズもそれぞれ独立して取り上げてきました。今回は、現代のカップルが昔ながらのロシアの民族衣装を結婚式という晴れの舞台で披露するという場面のコスチュームのお話です。
ロシアの花嫁衣裳、振り返り
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ロシアが周りの国々との交流が盛んではなかった時代、一般的なロシアの女性のウェディングコスチュームは赤いサラファンでした。赤と言っても、真紅、チェリーまたはスカーレットまたはラズベリーといういろいろな赤で、色で生命、喜び、愛を象徴していました。また、花嫁は自分の手で刺繍を施したブラウスを着ていました。裕福な家庭であれば、加えて、毛皮、宝石、真珠、ビーズなどの装飾が豊富であるため、衣装の重量は10キログラムを超えることがったそうです。
また頭の飾りも華やかで、裕福な家族の花嫁は、見事な真珠やビーズの飾りのついたココシュニックを身に着け、貴金属と青銅のネックレスを合わせ、これらは家族の経済的豊かさを誇示するものでした。一方、経済的に恵まれない家庭の結婚でも、野生の花の咲き乱れる時期であれば、頭にも首にも、色とりどりの花輪で飾られ、華やかさ美しさで劣ることはなかったことでしょう。
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今日、ヨーロッパ風のコスチュームに飽きた若者たちも多く現れ、またロシアの国際的地位が高まるにつれ、ファッションにおいてもロシア回帰的な志向をもつ人々が増えてきています。ウェディングコスチュームにおいてもしかりで、今日ロシアの民族衣装で結婚式やパーティーに臨むカップルが多くいます。
それでは、ロシアの伝統的かつユニークなコスチュームの数々を見てまいりましょう。
ルーシ時代のウェディングドレス
9世紀から16世紀のロシア民族衣装をモチーフとして、ウェディングドレスを選ぶ場合、あるいはデザインする場合、次のチェックを行いましょう。
- ドレスは帝国ロシアの時代の夜会服や古代ロシアのサラファンを参考にすると、豪華で、かつロシア文化を色濃く滲ませることができます。
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- ロシアの衣装に欠かせない要素は刺繍です。パターンは通常伝統的なものを選び、糸の色は赤、銀、または金にしましょう。
- 多くの段のベールは、ロシア風の特徴的なディテールです。それは花輪の頭飾りとよく合います。
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- ロシア風のアクセサリーは、クラシックで大きなイヤリングと同じペンダント、重厚な真珠のネックレスがお勧めです。
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出典:http://slavmoda.com/russkij-svadebnyj-naryad/
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もう一つ考慮すべき観点は、ロシア民族スタイルを取り入れながらも、白を基調とした、どこから見ても花嫁衣装と分かる様式化されたドレスにするか、あるいはより一層民族基調を反映させるかを決めてしまいましょう。主役は花嫁なので、その花嫁の、あるいはカップルの意図するところを明確にせねばなりません。
白基調のウェディングドレスを選んだ場合、もちろん純白というオプションはありますが、この場合、大きな花柄の刺繍など、よりおおきなロシアの柄のアクセントを入れましょう。いくら大きくても清楚さは失われません。
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一方、赤、青をサブのカラーとして取り入れることにより効果的にスラブの雰囲気を落とし込むことができます。白・青であればグジェリという高級感のある芸術的志向も反映させることができますしね。
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経済的に余裕があれば、真珠、スワロフスキークラスのガラスビーズを加えることで一層のロシア風を強調することができます。
出典:Гердан и свадебное платье
いかがでしたでしょうか。
まだまだコロナを常に念頭に入れながら生活ですが、しばし現実を離れた世界を味わっていただけたでしょうか。では次回も、ロシア伝統の民族衣装をモチーフとした花嫁姿をお目にかけましょう。
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