ロシアファッションヒストリー１０２　ウドムルト人の文化１

ロシアファッションブログです。今回からのシリーズはロシアのウドムルト共和国の民族衣装についてです。ロシアには、22の共和国がありますが、そのうちの一つがウドムルト共和国です。

ウドムルト共和国の概要：

ヨーロッパ・ロシアの東部、ウラル山脈の西側にあり、カマ川とヴャトカ川にはさまれた人口約160万人の共和国です。首都はイジェブスクで、現在の産業としては日産などの自動車工場があります。以前は軍需産業の街で、ソ連時代には地図にのっていなかったり、町の名が変わったりしました。

カラシニコフの製造工場があることでも有名で、ブログ筆者もカラシニコフ博物館を訪れたことがあります。

ウドムルト共和国の由来は、もともとウドムルト人が住んでいた地域であったことからです。語源は不明で、ウドムルト人は「強い人」を意味すると考えており、類似の言語では「郊外の人」という意味を持つことが指摘されています。

ウドムルト人の文化

住居：

古代、ウドムルト人にとって、日常生活の場所は、川と泉のほとりを主として集落を形成しました。通りさえない、野原の上の家が点々ととした村は19世紀まで存在し、これらは切妻屋根または片流れ屋根の木製の建物でした。裕福な家では寄棟の屋根も見られます。

歴史的に、北部と南部の2つの大規模なウドムルト文化圏がありました。南ウドムルトの土地は、長い間、ブルガリアの国家に所有されてきました。その祖地域の開発において、彼らは強いチュルク民族の影響を受けています。

では南ウドムルトの住居を見てみましょう。これらの特徴の建築は19世紀からおこり、今でもみられるものです。

次に中央から北にかけての文化圏の住居ですが、村のほとんどはそれほど大きくなく、20から30の大規模な農民の世帯により構成されていました。建物は互いに近くに立っています。20世紀の初めには、集落には多くの場合、街路が設置され、庭は渓谷、川の近くに据えられました。人の居住する家と並んで、反対側には納屋（ケノス）があります。小屋の壁、門、納屋の壁は通りに一列に並んでいます。小屋の窓は、さまざまな装飾が施された木枠で囲まれていました。北も南もウドムルト邸宅の建物は、住宅と家畜棟の建物からなる複合体でした。

ウドムルトの司祭たちは中庭にクアラと呼ばれる儀式用の建造物を建て宗教的な役割を担わせていたといいます。

 服装：

ウドムルトの民族衣装は非常に魅力的です。さらに、北ウムルトと南ウドムルトの衣装は異なりました。彼らの民族衣装は明るくカラフルに装飾されていました。皮の靴、ブーツ、またはフェルトブーツをはき、お祝いのストッキングまたは靴下なども見事なものです。

男性の衣装は、コソボロートカ（ルパシカ）と黒か縞模様のパンツをはき、多くは青と白の帽子をかぶりました。男性の足には、皮やフェルトのブーツが一般的でした。なお、衣装については当ブログの本題ですので、別の回にゆっくりと画像を添えてご説明します。

産業

今日でも、ウドムルトの文化を継承する人々の主な職業は農業、畜産です。人々は牛、豚、羊、そしてさまざまな鳥を飼育しています。ほとんどのウドムルト人は釣り、狩猟、そして養蜂を愛しています。彼らにとって、これは趣味、仕事、そしてそうしたカテゴリーを飛び越えるライフスタイルです。

ウドムルト文化を垣間見ていただ来ましたが、いかがでしたでしょうか。次回は古くからのお祭りなど、より土着的な文化を紹介してまいります。

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