ロシアファッションヒストリー８５　ロシアの女性誌９　現代

ロシアファッションブログです。２０世紀初頭からのロシアの女性誌を特集してきました。今回はその最終回ですが、前回に引き続き、現代ロシアの女性誌を分類分けをしてみました。

ティーン向け：

ロシアのティーン向けの雑誌は、生活、ファッション、ビューティー、社会人としての立場、異性、セレブなどの有名人、彼らの成功の秘訣についての記事が多いです。けれども、これは万国共通ですよね。どこの国の若者も、明るく、スタイリッシュな生活に憧れますから。これらの雑誌には、両親、友人、教師との関係や、映画、音楽、文学に関するニュースも含まれています。

«Yes!»：

«Elle Girl»：

«Маруся»「マルーシア」：

«Лиза. Girl»「リサ。ガール」：

専門誌:

このタイプの雑誌は、共通の趣味、興味、結婚歴を持つ特定の読者を対象としています。専門誌と言ってもマニアックなものではなく、以下のような一般的なものですが。

ファッション：

ファッション雑誌の中でも一般的な内容の雑誌：

«Vogue»,

«Elle»,

«L’Officiel»：

«Collezioni»：ウェブ上で見つからないので、ロシア版廃版の可能性があります。

高度に専門化されてるもの：

«Кожевенно-обувная промышленность»（皮と靴産業）

この雑誌は前身のファッション靴雑誌«Step»の編集スタッフが2017年に創刊したものです。当時、この時代に靴の紙媒体の雑誌、ということで、新聞では時代遅れと酷評されましたが、ところが革製品を愛好する読者は結構多く、現在でも季刊で出ています。

«Жених и невеста»「Bride and Groom」（ウェディングドレス雑誌）

この雑誌は、ロシアでは現在もう廃刊となっているようです。ウェディング関連の情報は次のウェブマガジン、「The Wedding 」が現在では主流です。

針仕事：

これらの雑誌類はまさにミシンを踏んだり、手に針を持つ女性、男性のための雑誌です。ブログ筆者の嫁も、ロシアに行く度にこれらの最新号を買ってきます。

«Burda»「ブルダ」および«Burda Moden»「ブルダモダン」：

Youtubeでも概要を見ることのできる優れものです。内容は価格以上、ロシア人嫁のお墨付き。

«Verena»「ベレーナ」：この雑誌も販売部数が多く、ウェブサイトを持っています。

«Diana Moden»「ダイアナモダン」：

«Золушка вяжет»「シンデレラニット」：「ブルダ」とともに、検索するとバックナンバーが高価格で取引される雑誌です。それだけ内容が普遍で価値ある内容が多いということですね。具体的には型紙が多いということに尽きると思います。

«Валентина»「バレンタイン」：

ロシアの針仕事・編み物系雑誌は新しいものも含めるとかなりたくさんあるのですが、これだけで特集できるほどのボリュームとなってしまうので、一応歴史ある雑誌のみ、ここまででとどめておきます。

健康関連雑誌：これらの雑誌はスポーツやフィットネスを推進し、健康的なライフスタイルのトレンドと革新について取り上げます。記事には、一連のエクササイズ、特別な料理レシピ、サプリと化粧品についての情報提供が多くあります。

«Женское здоровье»「女性の健康」：

«Shape»:　米国の雑誌です。ロシア語版。

«Красота & здоровье»「美容と健康」,

«Women’s Health»：世界展開している雑誌ですが、ロシア語版は2019年に廃刊になったようです。

美容関連雑誌：もちろん、このタイプの雑誌は、主に美容に特化しています。セルフケア、メイクアップの秘訣、新しい化粧品など、説明は不要ですね。

«Allure»：もしかしたらロシア語版は廃刊かも、バックナンバーしか出てきませんし、ウェブサイトもありませんでした。

«Cosmopolitan Beauty»

母親向け：子育て、教育に特化した雑誌です。

«Лиза. Мой ребенок»「リサ。私の赤ちゃん」：

«Самая. Мама, это я!»「ママ、それは私！」：

«Счастливые Родители»「幸せな親」：

«Mamas&Papas»「ママとパパ」

社会・政治関連雑誌：

«Работница»「Worker」：この雑誌は当ブログ、「ロシアファッションヒストリー７９　ロシアの女性誌３」でとりあげました。ロシア第2次革命以前の1914年から存在する「Worker」誌には、現在「50歳をすぎて、すべてが順調」、「男性と女性」、「2人の会話」、「私たちの人生の中の男性」、「ライフストーリー」というセクションがあって、もちろん100年前の内容とは一線を画します。

«Крестьянки»「農民女性」：1922年に登場した「農民女性」の各号は、政治的な訴えではなく、読者の手紙から始まりました。2010年代のこの雑誌の主なセクションは「女の子のための学校」、「詩」、「ホロスコープ」、「面白い特別の店」、「俳優のインタビュー」、「愛の奇妙さについて」、「教育についての会話」、「私たちはとても違う」です。かつて主流を占めていた、農村問題、失業、戦死などに関する記事は、長い間続きましたが、2000年代は消滅したかあるいは小さい紙面でのみ残っているだけです。最新版は見つからないので廃刊になったようです。

広告雑誌：21世紀、女性のマスコミの類型では、女性向けの広告雑誌を1つの形態としてできます。そのような出版物は、商品やサービスを販売する会社によって発行されます。さまざまな比率で、製品の広告と情報資料の両方が含まれています。同時に広告雑誌は、女性向けメディアの1つのタイプに属すると考えてよいでしょう。

«Л’Этуаль»「レトワール」（ファッション関連）

«Активный возраст»「アクティブエイジ」：ロシアの最大大手銀行スベルバンクが運営している経済関連の情報誌（ウェブマガジン）です。年金情報が特に多いですよ。

発行部数と広告予算が​​少ない、あまり人気のないタイプの出版物は次のとおりです。

専門家:

«Хороший секретарь»「良い秘書」:

マニアックな人や、心理分析に関係している人には面白い雑誌かも。この号の表紙のモデルの表情もハラショーですね。

«Секретарь и офис»「Secretary and office」

いかがでしたでしょうか。今回でロシアの女性誌シリーズは終わります。

次回からは少し趣を変えて、「スラブの儀式」とそのファッションについて取り上げようと思っています。よろしくお願いいたします。

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